creconte’s blog

映画感想多め。本・マンガ・ドラマetc.扱う予定。歴史・政治・社会・サスペンス・アングラ・官能等

雨あがる(2000)

黒澤第3弾。

山本周五郎原作に黒澤が遺していた脚本や構想を、助監督小泉堯史が完成させた、黒澤の遺作。

雨あがる - Wikipedia

 

長雨で川止めされている長屋に雨宿りする人々と、妻と浪々の身だが謎の手練れ、ささくれ立つ民草たちにも何くれとなく心配りを行う武士と、ひょんな出会いからその藩の剣術指南役に招かれる様子を、人情味と可笑しみを込めて描く。

主人公の寺尾聰がハマりまくっている。立ち回りの凄さに感嘆。

武士の妻に「でくのぼう」と酷評された藩士らは形無しだったが、今の大部分のサラリーマンもこれと変わらないなと思い失笑。

 

清涼感の残る、これも黒澤らしい一作。